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2011年度夏季観測・研究の計画概要
報道関係各位
2011年7月4日
NPO法人富士山測候所を活用する会
今年で5回目を迎えることになった富士山測候所を借り受けて夏期に実施している研究観測は、7月11日から9月2日まで過去最長となる54日間、延べ約350名が参加して実施する予定である。その概要は以下のとおりである。
観測・研究の規模と内容
今年の研究観測は、公募で申請・審査を経て選定された16グループが実施。参加者はこれまで毎年右肩上がりで増えてきたが、3月に発生した東日本大震災の影響などもあり、参加規模は昨年を大幅に下回る延べ330人程度(昨年比約30%減)となる見込みである。研究内容は、大気化学、放射線科学、高所医学など従来からの継続案件のほかに、「ヤマネの研究」などの新たな研究テーマが加わった。通年観測に向けた太陽光パネルも本格的な現地調査に入る予定である。
表1に今年度のプロジェクトの一覧を示す。
富士山学校科学講座
例年、富士山測候所において富士山学校科学講座を開講していたが、天候状態や登山者の個人差などにより安全実施に課題があった。今年はこの反省を踏まえ、前夜に8合目以上の山小屋に泊まった人に限定する、基本的には引率者が登下山に責任を持つ団体とするなどの条件つきで、1回〜2回開催する予定である。このほかに、地元自治体などとタイアップして下界での富士山学校も計画している。
インフラ設備
活動拠点となる富士山測候所及び園周辺においては、電線路等のインフラ設備の地震による損傷や落石などの可能性も懸念されている。開所前には点検を実施するほか、山頂の危険区域には注意を促す標識を設置するなどして、できる限り安全に配慮し事故防止につとめる。
支援体制
現場の体制は、山頂に研究グループの山頂での研究活動などを支援する山頂班、麓の御殿場市内に研究グループの荷上げ・登下山などを支援する御殿場基地班をそれぞれ置き、山頂管理運営委員会及び東京の事務局と緊密な連携をとり万全を期す。安全対策としては、初参加グループに対しては説明会を実施したほか、参加者全員に「安全マニュアル」を配付し徹底をはかる。
資金問題
新技術振興渡辺記念会からの調査研究の受託事業、三井物産環境基金による助成事業、カーボンオフセット年賀寄附金による配分助成事業、その他公募で採択された自主研究事業などにより資金を確保する。しかしながら、活動資金については、5年間にわたるJAMSTECとの共同研究の終了、助成額の縮小、受託業務の減少などにより、これまでで最も厳しい環境下にあるといえる。このため、御殿場基地班のオペレーション業務については山頂での経験豊富な研究者の自発的なボランティア活動で対応するなどし、経費節減をはかる。
報道・その他
夏季観測期間中の報道取材については、表2に示す取材に当たっての注意事項を守っていただきたい。夏季観測期間中はホームページをフルに活用し、随時山頂の活動状況等の最新情報を発信する。なお、今夏の観測・研究の結果については、例年どおり、2012年1月(予定)に第5回成果発表会を開催し、過去5年間の研究成果を総括する予定である。
表2.研究観測期間中の山頂での取材に当たってのお願い
NO |
お願い事項 |
1 |
庁舎の位置づけ
気象庁から旧富士山測候所(富士山特別地域気象観測所)の一部の貸付を受けて使用
自然公園法による国立公園特別保護地区内に存在
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2 |
早期の取材準備と連絡
遅くとも1週間前までに事務局に取材申込書を提出
取材内容・方法を早めに相談
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3 |
取材範囲と対応者
NPOが貸付を受けている範囲内での取材
可能なかぎり、取材目的に即した研究者または事務局の関係者を予め手配
取材内容等で疑問・不明なところは事務局にお問い合わせ
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4 |
山頂活動での安全配慮
高所で危険が伴うことを考慮し、研究者のために登下山を含めた安全マニュアル(行動指針)を準備しているので参照
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■本件に関するお問い合わせ先
事務局:
TEL:03-3265-8287 FAX:03-3265-8297
E-mail:npofuji3776@yahoo.co.jp
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