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夏期観測の成果報告会を開催
111名が参加し、研究成果を共有
2014年2月3日
NPO法人富士山測候所を活用する会
NPO法人富士山測候所を活用する会は、東京理科大学総合研究機構山岳大気研究部門との共催で、1月26日(日)に東京大学小柴ホールにおいて「成果報告会」を開催しました。開催にあたっては、三井物産株式会社、公益財団法人の粟井英朗環境財団および日立環境財団の各団体からご後援をいただきました。
成果報告会は、夏期観測の研究成果や学問的知見などをもとに、富士山測候所で行われている最新の研究を知っていただくとともに、当会の活動を理解していただくことを目的に毎年1月に開催しているもので、今年が7回目。昨年夏に富士山測候所で研究観測に参加した研究者、大学生のほか、報道関係者、会員の方、一般の方など111名のご参加をいただきました。
発表は、口頭発表9件、ポスター発表20件の計29件。大気化学分野では、深刻な社会問題としてクローズアップされているPM2.5や水銀などの越境汚染物質の観測に取り組んだ東京農工大学、滋賀県立大学の発表や、それぞれ異なる汚染物質を観測している東京農工大学、首都大学東京、早稲田大学、東京理科大学の各グループが揃って8月19日に発生した桜島の噴火活動に伴う噴煙の影響を捉えるのに成功していたのが注目されました。
大気電気分野では、東京学芸大学のグループが雷雲から発生する高エネルギー放射線の発生メカニズムの解明につながる事例を測定したほか、地上では困難とされる高高度における発光現象(スプライト)の撮影にも成功したことを発表。
教育への活用としては、立教新座高校と十文字高校による「富士山はどういうところか」を探るための彼ら自身の発想を生かした理科実験の発表や、東京学芸大生による教育現場でも有用な安価で過酷な環境下でも動作する小型測定機器(データロガー)の開発の発表。
昨年は富士山の世界遺産登録という日本中を沸き立たせた出来事があり、マスコミからも富士山測候所での研究活動に改めて注目された年でした。2011年から下降傾向にあった夏期観測の参加者は、昨年2年振りに回復したのに引き続き、今回の報告会も過去最多の参加者を得ることができました。今後、さらに開かれた研究・教育の拠点として幅広い利用ニーズに対応すべく、開所期間の長期化や無線通信インフラの整備などにも取り組んでいく予定です。
最後になりましたが、成果報告会の運営にあたっては、夏期観測のときと同様、大勢のボランティアの皆様にご協力をいただきましたことを感謝申し上げます。
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「夏期観測の成果報告会を開催…111名が参加し、研究成果を共有」
■本件に関するお問い合わせ先
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