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富士山測候所における夏期観測2015の終了について
2015年8月28日
NPO法人富士山測候所を活用する会
NPО法人富士山測候所を活用する会は、7月8日(水)より富士山測候所において夏期観測2015を実施しておりましたが、8月28日(金)に終了いたしました。開始時期は当初計画では7月1日(水)としておりましたが、その一週間前の6月24日(水)に商用電源の通電試験をした際に高圧ケーブルに不具合があることが判明し、関電工を始め関係者の努力により7月8日(水)に復旧し、予定より一週間遅れで開所したものです。
夏期観測は、NPО法人富士山測候所を活用する会が、気象庁から富士山測候所の一部を借り受け、毎年7月及び8月を中心に公募で選ばれたグループの研究・活用に提供しています。9年目を迎えた今年は、継続13事業のほかに、新規に11件(トライアル利用5件、学生公募1件を含む)が加わり、延べ利用者数は過去最大となる対前年比22%増の530名に達しました。
新規事業には、バイオエアロゾルとして大気中に浮遊する細菌などの研究(金沢大学)、NOxとして光化学スモッグなどに関係する窒素酸化物の連続測定(帝京科学大学)、発達した積乱雲の雲頂から湧き上がる「ジャンピングシーラス」や「オーバーシュートプルーム」などという珍しい現象の研究(防衛大学校)、富士山頂での準天頂衛星による測量実証実験(衛星測位利用推進センター)などもあり、いずれも富士山頂でなければできない研究・実験といえます。
トピックスとしては国際的なプロジェクトが2件(東京農工大学と台湾国立中央大学による大気中水銀・エアロゾルの研究、埼玉県環境科学国際センターが中国、韓国との同時観測によるPM2・5の長距離輸送の解明)、富士山測候所に人工衛星と同様の機能を持つ実験装置、模擬衛星を設置し、運用・観測実験を行うFuji-Satプロジェクトがあります。後者については、NPОとして今年から始めた学生を対象とした公募プロジェクトで、学生の自主的プロジェクト運営による教育効果もはかろうというものです。
また、観測期間中の観測データは従来もHPから提供しておりますが、今年は相次ぐ火山噴火に対応するため二酸化硫黄のリアルタイムモニタリング(首都大学東京と東京学芸大学の共同)、ライブカメラ映像の高精細画像配信(東京学芸大学)など新たな取り組みも始めました。これらのデータは学術研究利用に提供いたしますので、ご希望の方は事務局までご連絡ください。
夏期観測の研究成果につきましては、9月からHP上で順次速報するほか、来年3月開催予定の第9回成果報告会で発表する予定となっております。
夏期観測参加プロジェクト数と参加人員の推移
■本件に関するお問い合わせ先
事務局:
TEL:03-3265-8287 FAX:03-3265-8297
E-mail:npofuji3776@yahoo.co.jp
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