富士山測候所を活用する会
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マイクロプラスチック

Microplastics
早稲田大学創造理工学部 大河内博教授(本NPO副理事長)を中心に、富士山測候所ではマイクロプラスチック等を観測しています。夏期観測中に測候所屋上に設置した装置によって、マイクロプラスチックを採取・分析しています。

プラスチック生産量は年々増加しており、総生産量は1950年には年間200万トンでしたが、2012年には3億トン、2050年には400億トンに達すると推計されています。その結果、河川を通じて大量の海洋ブラスチックゴミが発生しています。
ブラスチックゴミのうち、直径5mm以下のプラスチック片の総称であるマイクロプラスチック(microplastics,;MPs)は、海洋生物が餌と誤認して摂食することから、特に問題となっています。摂食を通して体内に取り込まれたMPsが及ぼす被害は2つに分類されています。一つは物理的摂食障害であり、MPsが魚類や鳥類の胃から検出されています。もう一つは生体毒性です。もともとのプラスチック添加剤、プラスチックが環境中で吸着した有害な有機化合物が体内に移行して生体に影響を与えることが懸念されています。これまで、MPs研究は海洋生態系の破壊という観点から進められてきました。
第15回成果報告会予稿集 「富士山頂で空飛ぶマイクロプラスチックをつかまえる」
 メディアでの記事
alterna
2023.01.06 富士山頂の積雪からマイクロプラ、進むプラスチック汚染

早稲田大学を中心とする研究グループが、富士山頂の積雪から初めてマイクロプラスチックを検出した。平均で雪1リットル当たり119個。登山者の行かない場所で採取した雪から見つかったため、これらのプラスチックは人為的影響を受けない自由対流圏に吹く風で運ばれてきたものと考えられるという。プラスチック汚染は待ったなしで進行しているようだ。
2022.01.21 富士山頂で空飛ぶマイクロプラスチックに迫る

プラスチック汚染はいまや海洋だけの問題ではない。大気中や人間の体内からも微細なプラスチック(マイクロプラスチック)が見つかっている。大気汚染の専門家である早稲田大学創造理工学部の大河内博教授が、富士山頂の大気からマイクロプラスチックを採取・分析し、その結果をまとめた。大気中のマイクロプラスチックを吸入することによる健康リスクも懸念されるという。
2021年には1立方メートル当たり0.06個から0.19個のマイクロプラスチックが富士山頂で見つかったそうだ。
グローブライド
2023.02.16 私たちはすでに吸い込んでいる、大気中に広がるプラスチック汚染。

海に浮遊するプラスチック容器。細かく砕け、マイクロプラスチックとなり海を汚染しているという報道。日々見聞きする情報から、日常生活から排出されたプラスチックは海が終着点だと思っていないだろうか(?)。海はプラスチック汚染の終着点ではない。プラスチックは紫外線や波で粉砕され、マイクロプラスチックとなり、海から大気中に放出されているのだ。この「大気中マイクロプラスチック」に危機意識を持つ人はまだ少ないが、近年の研究から、自然環境や人体への影響が懸念され始めている。
暮らしニスタ
2023.05.24 多くの人がまだ知らない、本当の「プラスチック問題」

プラスチック問題というと、海辺にある大量のプラスチックゴミや、「魚の胃袋からプラスチック片が出てきた」といったニュースが思い浮かびますが、これらは目に見える「マクロプラスチック」の話。
実は目に見えない「マイクロプラスチック」や「ナノプラスチック」が、健康被害を起こす可能性があるプラスチックとして、今、問題になっているのです。
エコトピア
2020.09.21 プラスチックは大気も汚染する!大河内博教授に聞く環境問題①

プラスチックの歴史は古いですが、1950年頃から大量に生産され始め、その種類もさまざまになりました。 1950年のプラスチックの総生産量は200万トンでしたが、2012年の時点で3億トン、2050年には400億トンに到達すると言われています。 そして、生産量の10%にあたる量が河川を通じて海に流出することで、プラスチックによる海洋汚染の原因となっていますが、特に問題視されているのは、マイクロプラスチックの存在です。
2022.01.25 富士山で観測する越境大気汚染!大河内博教授に聞く環境問題②

富士山頂に限らず、標高の高い山で観測を行うのは、局地的な発生源の影響を受けていない大気環境を調べることが目的です。富士山は、地理的には日本列島のほぼ中央部に位置していて、世界で大気観測が行われている山に比べると、鉄塔のようにスマートな形状をしており、山体の影響を受けにくいのです。また、富士山頂は自由対流圏高度にあるため周辺の地上からの影響を受けにくいので、バックグラウンド大気の計測が可能なのです。
ドキュメンタリー「解放区」
2022.01.16 魔法の素材が舞う ~プラスチック大気汚染~

私たちが呼吸で取り込む空気中にマイクロプラスチックが飛んでいる…そんな実態が世界中の専門家の報告で明らかになりつつある。“海を汚すもの”として、プラスチックごみの問題が注目され、国内では、「レジ袋の有料化」や「プラスチックごみ削減のための法制化」が進んだ。ただ、海だけではなく、東京・パリ・北京といった各国の市街地に加え、標高3776メートルの富士山頂や北極などの大気中でもプラスチックが確認されている。
NEWS
NHK NEWS WEB
2023.08.01 柔軟剤 香りで体調不良の相談増加なぜ?マイクロカプセルが…
 専門家が柔軟剤の成分を詳しく分析すると、「マイクロカプセル」といわれる化学物質によってできている微粒子が検出され、体調不良との関係を調べる研究が続いています。
東京新聞 TOKYOWeb
2023.07.23 大気にも広がるマイクロプラスチック 海から空に拡散か
 環境汚染への懸念が強まっているプラスチックごみ。細かく砕けたマイクロプラスチック(微小プラ)は、海だけでなく、大気中でも見つかっています。この空気中を漂う微小プラは、どこからきているのかはっきり分かっていません。しかし、早稲田大などによるプロジェクトの観測で、発生源の一つとして、海の中の微小プラが風によって巻き上げられている可能性があることが分かってきました。
テレビトクシマ
2023.05.29 環境研究総合推進費によるマイクロプラスチック問題の現状と研究について
 第4回ERCA環境研究シンポジウム・第2回環境化学物質3学会合同大会
早稲田大学の大河内博教授は、校舎の屋上に設置した観測装置などを使い、大気中に含まれるプラスチックの微粒子=マイクロプラスチックを調べています。
TBS news23
2022.06.16 プラスチックの微粒子「年間3万個超」が体内に!?
 プラスチック廃棄物発生量の増大に伴い、プラスチックによる環境汚染が顕在化しています。海洋に流入したプラスチックは、大型のものから微細化粒子として存在し、その内部に含まれる可塑剤あるいは表面に吸着する各種化学物質とともに生態系への影響が懸念されています。
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